俺の彼女が照れないんだけど。
午前九時。
まずヤツが藍の家へと迎えに行き、そこから街中をブラブラデート。
午後三時。
ヤツお勧めのスイーツ店で昼食をとった後、藍のクリスマスプレゼントを選びに行く。
午後七時。
またまたヤツお勧めのイルミネーションスポットへ行き、そこで夕食を取りながら予め用意していたもう一つのプレゼントを藍に渡す。
というなんたるキザなデート計画。
「…でもまぁ、そんなに悪くはないプランじゃないの?」
「……お姉ちゃん、甘い。」
甘過ぎるよ。
こんなデート……
「なんたって、藍は寒いのが嫌いなの!
こんなクソ寒い時期にこんな長時間外を連れ回すなんて優しさの欠片もない‼︎
それに藍はそんなに大食い体質じゃないのに昼も夜も外食なんて健康にも藍の体にも良くなさすぎる!」
それに、藍はイルミネーションが大好きなのに……
「こんなデートじゃ藍がアイツの事を好きになっちゃうじゃないぃぃぃぃ‼︎」
藍の家へと移動する差中。
街ゆく人々に奇妙な目で見られながらも、私と姉は泣きながら歩いた。