俺の彼女が照れないんだけど。
「顔は可愛いんだけどさ?
小動物みたいで可愛いんだけどさ?
なんか口悪いなーみたいな?」
「へー」
「友達はよくめげずに話し掛けてるよね。いっつも会話成立してないんだけどなー?」
「へー。友達ってどんな奴?」
「んー。なんか気の強そうなバカ?みたいな。まぁ、漆原がウサギならお友達はお猿さん。みたいな?」
「へー。それって私のこと?」
「そうそう、コイツコイ……」
「あんた名前なんてったっけ?
するめ?だっけ? 知んないけど、私を猿呼ばわりするなんていい度胸じゃない?」
「由梨亜、違うよ。
めだかくんだよ。」
「すばるです。」
いま思えば、これが俺と漆原の初めての会話。