俺の彼女が照れないんだけど。


「あっれー。さっきから誰かと思えば、モッテモテ男子の暁田くんじゃない。」


宮本由梨亜(=クソ猿)は、俺にフルボッコをくらわした後、何食わぬ顔をしながら暁田に近づいていった。


俺がフルボッコされているのを、横目で見ながら優雅にお弁当を食べ続けていた荘士きゅん。



「あー。あんた誰?」

「藍の愛人。
なんつってー。ぷぷっ」

「…」



…コイツやばくねぇか。
なんだこのキャラ。

非道な暴力クソ猿だと思えば、今の季節には寒すぎるダジャレを言いながら頬を紅く染めて一人で笑う。


宮本を見上げている荘士の目は冷たい。
おまけに漆原は欠伸をしながら中庭のベンチに寝転んで寝始めた。



「んー。眠いから寝るね。」

「おっけーい。じゃ、隣でずっと待っとくねー」

「ん」


なんか超誤解を招く会話だなコレ。
つーか、コイツら会話出来んだな。


ふと、荘士の方を見ると隣のベンチで早くも眠りに落ちている漆原を、じっと見つめていた。



「荘士?どーした?」


顔を覗き込んでも、手を振っても反応ナシ
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