俺の彼女が照れないんだけど。


「…い」

「え?なんて?」


「…かわいい」



俺は一瞬、耳を疑った。


かわいい?
カワイイ?
川いい?
可愛い!?


「はああぁっ!?
ちょ、なに言ってんのキミ!
どした?大丈夫?」

「俺の頭はお前とはちげーよ?」

「いや、だって、」



ーーーーー"あの"荘士が?
今まで、どんなに美人で、どんなに可愛いくて、どんなに胸がデカくても。
興味一つ見せなかった、あの荘士が?


誘われれば拒まずに受け入れ、去って行っても微動だにしない。コイツが?
ていうか、昨日も周りに女の子引き連れてましたよね?



「すっげー可愛い。
やべー。かわいすぎる。

今すぐ抱きてー」


「いやそこまで!?
そんなに重症!?」


「ぁ?おいそこのクソ男子。
今なんつった?

抱きたい?
私の聞き間違い?」



やっべ。なんかすんげー怒ってんぞ。
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