もしもあの時…。(上)
なんだ、この状況は……
お父さん、お母さん、お姉ちゃん、そして滝沢くん~?いやいやおかしい!
ていうか、お母さん張り切りすぎて夜ご飯豪華だし…
しかも、お父さんもなんか笑顔で滝沢くんみてるし、
お姉ちゃんまでにやにやして…
「滝沢くんは、いい体してるな。何かスポーツやっているのか?」
ってお父さんナンパかよ!笑
「あ。はい。部活とか入っていないんですが。幼い頃からボクシングやっています」
みんな驚いた感じで滝沢くんをみている…
やっぱり、こわいよね…
…お父さんが
「喧嘩よくするのか?」
滝沢くんは大きく首を振る。
「おやじからの教えで、殴るのは、本当に守るべきものができたときだけ、それ以外はこらえてろと、」
家族みんなの顔がゆるむ。滝沢くんが喧嘩する訳ないでしょ。もう!
「かっこいいお父さんね」
お母さんがいう
「そんなことないです………ん!この唐揚げおいしいです」
「あら~よかった。」
なにお母さん照れてるねん!
最初は不自然だっけど、食べ終わる頃には、お兄ちゃんが増えたような感じですごく家族のようだった