涙 と 幸 せ と 、 先 生 と 。
教室に着いてしばらくすると、一人の男の人が入って来た。





「えー、今日から1年間皆の担任になります、丸山聖夜(まるやま せいや)です!ちなみに担当教科は英語!よろしくな!」





なんか、少年がそのまま先生になった感じ。





爽やかな先生。





「えー・・・じゃあ、特にやることもないし、帰っていいぞ!明日のテストは5教科だからな!じゃ、解散!」





それだけ言うと、丸山先生は教室を出て行った。





「帰んの早っ・・・」





でも、みんなちらほら、帰り始めてる。





「琴美、うちらも帰ろーっ♪」



「うん!」






























「琴美はさ、文理選択どうするの?」



「うーん・・・消去法で文系かな?だって私理科全く出来ないし・・・」





私達が通っている高校は、一応進学校。





だから、1年生の3学期には文理選択がある。





「じゃあ、文系だったら一緒だね!」



「うん!あ、じゃあまた明日ね!」



「ばいばーい!」





咲紀と別れて、残りの道を歩く。





「・・・かと言って、国語とかがずば抜けて出来るわけでも無いんだよなぁ・・・。ただいま。」





誰もいない家に声をかけて、ドアを開ける。





私は一人暮らし。





両親は海外を飛び回ってて、滅多に家に帰ってこない。





静かなのは嫌だけど、もう慣れた。





「まだこんな時間か・・」





時計を見ると、15時をちょっと過ぎたところ。





「お腹空いてないし・・・ちょっとだけ寝よっと。」





制服を脱いで、ベッドに入る。





ちょっとだけ・・・





そう思って寝たのに・・・
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