Last Love
不機嫌マックスで言う。
彼女のプライドを刺激してしまったらしい。
それも、どうでもいいことだ。
「でも、吉見さんもいい夢が見れたんじゃないですかぁ?あんな上玉と付き合うなんて一生ないですから」
そして、笑顔で毒を吐くことも忘れなかった。
それで満足したのか、鼻歌混じりに去って行った。
やっと解放されたことに、ほっと一息つく。
「紗希!?何を言っているのよ!?」
「莉彩ちゃん、今更だけど、今仕事中だよ?声、抑えて」
すでに色々遅い気もするけど、一応言ってみる。
だいたい、あの子も仕事中に他の部署まで来て、暇なのだろうか。
「そんなことどうでもいいわよっ。何であんなこと言ったのよっ」
それでも莉彩ちゃんは収まらない。
本当に、私はいいのに。
これ以上、ゴタゴタに巻き込まれたくはないのだ。