Last Love



「だから、どうしてそうなるんだ。仲良くも何も、していない」



私がつっかかるように言うと、イラついたように堂々と嘘を吐く。



「どうして嘘つくんですか?青山さんの誘いに乗ったんでしょう?私、見たんだからっ」



本当のことを言ってくれない彼に、とうとう私は泣き出してしまった。

泣くのはずるいと思って我慢はしていた。

だけど、直接言われた上に嘘までつかれたら我慢は出来なかった。



「あの時はっ……」



何を指しているのか分かったようだけど、言葉に詰まる。

適当な言い訳が思いつかないみたいだ。

言い訳されたところで、実際に見たんだから何を言われても信用はない。



「実際見ているんですから、言い訳も出来ませんよね」




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