Last Love



その日、莉彩ちゃんが言った通り、仕事を定時で終わらせて飲みに行った。

そこでは、色々話した。

莉彩ちゃんの恋バナを聞いて、私の話しもした。

まだ辛いけど、吐き出した方がラクになると思ったから。

それに、誰かに聞いてもらいたかったんだ。

莉彩ちゃんにすら、あまり話していなかったから。


莉彩ちゃんは真剣に聞いてくれた。

途中で文句も言いながら。


そしてその日、初めて電話が鳴らなかった。

無視を続けていた彼からの連絡が途絶えたのだ。

それは、本当に終わったことを告げるものだった。

その真実に、また涙が出た。

今まで無視していたのに、鳴らなくなったらそれで寂しくなるとか。

ダメなのに。

全部忘れないと……。




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