Last Love
ここにいる集団も、この2人を見ていた。
なぜ、そんなに注目を浴びているのだろう。
……あ、公開プロポーズ?
それを見せられるのだろうか。
「これで、役者は揃いましたよ。和真さん、言って下さい」
どうやらそのようだ。
和真さん、なんて呼んでいるのか。
おかしいなと思ったけど、それも聞きたくないことだ。
何でこんなこと聞かなくてはならないのか。
バカらしい。
どうせ、噂で流れてそれで知るんだから見る必要もない。
私は、興味津々の集団を横目に。食堂を出ようとした。
けど、思いっきり腕を引かれて出ることは出来なかった。
それどころか、ズルズル引かれる。
「痛いって……」