Last Love
「だけど、あれから3ヶ月も経っているのに、何で今更弁解しているの?」
莉彩ちゃんが睨みつけるように彼に言う。
「出張やらなんやらで、ゆっくり話す暇もなかったんだよ。噂なんてそのうち消えると思っていたし。
それに、紗希に断られた手前、反応するしないを話すのはマズイと思ったんだよ」
「それでも、話すべきだったわね。
あなたは、みすみすこのバカ女にチャンスを与えたんだから」
「ああ、それは反省している」
何か当事者そっちのけで話しが進んでいる。
確か、彼の方が上なのに、莉彩ちゃんの方が偉そうだ。
こうなってしまっては、彼女も居心地が悪いだろう。
「ほら、柚奈っ。無理だって言ったじゃん」
「嫌よっ。何であたしがあの女に負けなきゃならないの!?」
友達らしき人が宥めているのに、まだ喚く力があったのか。
子供云々の前に、私に負けたくないみたい。
その理由が分からないけど。
その様子を見ていた彼は、呆れたようにため息を吐く。