Last Love
「紗希は悪くないよ。誰だって初めては怖いんだから、当たり前のことだし」
「何、紗希が謝ってんのよ。高木さんがおおいに反省するべきなんだから」
腕を組んで莉彩ちゃんが言う。
それに、彼自身も頷いている。
「それにしてもあのバカ女、子供まで作ったのか」
「あれ?藤村さん、もしかして知っている?」
急に、あの子の話しになったみたい。
2人が何を言っているのか分からないけど、2人は通じている。
「知っているわ。ちょっとだけ噂になったし」
「そういえば。その時にやめておけばね」
「無理でしょう。あのバカ女が入れ込んでいるって話しだったし」
「ねぇ……なんの話しをしているの?」
分からなくて、2人の会話に割って入った。
2人の方が親密に見えて、少しモヤモヤする。