Last Love
「言わないよ。和くんこそ、本当に私でいいの?」
「言ったでしょ。紗希がいいんだって」
優しく笑ったあと、そっとキスをした。
和くんって、キス魔なんじゃないかと思う。
隙あらばしてくるもん。
「さて、これ以上するとベッドから抜け出すことが出来なくなるな。紗希の姿が刺激的だから」
そう言われて、自分が裸だってことを思い出した。
急いで、そこにあった布団に包まる。
その様子を見て、和くんは笑っている。
なんだか、それだけで幸せを感じる。
こんな時間が日常になるんだ。
あの時は、こんな日が来るなんて思わなかったのにな。
そんなことを思いながらもなんとか隠しながら、服を着た。
そんな私を見て、また笑っている。
「さあ、出かけようか」
和くんが差し出した手を取る。
そして、青空が広がる中、手を繋いで外へ出た。
ここから、新しい一歩が始まるんだ。
*fin*