Last Love
私はもう、あの人の彼女ではない。
合鍵を返したあの時で、全て終わったのだから。
彼だってもう、彼女ヅラされたくはないだろう。
そう言っても納得していない莉彩ちゃんをほっといて、仕事に戻った。
彼が何を思っていようと、私には関係ない。
新しいヤらしてくれる彼女と一緒にいればいい。
彼女じゃなくても、人気者の彼なら選びたい放題だろう。
そう思っていても、電話が鳴らない日はなかった。
毎日のように鳴っては、それを無視する日々が続いた。
さすがに、家への突撃はない。
彼は、遅くに帰るはずだし、休日は私は家にいないようにした。
行く当てもなく、街を彷徨っていた。
こうやって逃げていないで話しをすればいいのかもしれない。
だけど、冷静に聞ける自信はない。
面と向かって別れを言われたら、冷静ではいられない。