≪短編≫群青


久しぶりに家でゆっくりする日曜日。


どこにも出掛けず、ひたすら横になってテレビを観ていたりしたのだが、それはそれで、徐々に退屈さを覚えてきて。

大雅は今頃、北女の子といるのだろうかと、どうでもいいことを考えてしまう自分がいる。



馬鹿みたいだ。

今まで、大雅がどこで誰と何をしてようと、関係ないと思っていたはずだったのに。



熱の所為なのか、それとも無意味にキスマークなどつけられたからなのか。

そのキスマークも、もうすっかり綺麗に消えてしまったけれど。



私はため息を吐き、横になったそのままに、目を閉じた。

寝るのが一番だと思ったから。




しかし、夕方になった頃。

私の熱は、38,5度にまでなっていた。


どうしてちゃんと寝ていたのに熱が上がるのか。


これもまた何かの呪いなのかと思いながらも、もう起き上がる気力もない。

お腹は空いたが、食べるものすら取りに行けない、この現状。



熱と、孤独に、不安が募る。

私はこのまま誰にも知られず死んでしまうのではないかという思考にまで陥ってしまって。


意思とは別に泣きそうになった。



浅い呼吸。

吐く息は熱い。


飲みものすら満足に与えられていない体は、意識から混濁していく。



こんなにしんどいなら、もう死んだ方がマシだとすら思えてきた。




その時。
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