≪短編≫群青
そのままふたりで睡眠をむさぼり、気付けば朝になっていた。
私の熱はすっかり下がっていた。
「って、大雅! 学校!」
飛び起きる私。
今日は月曜日。
なのに、時計の針はすでに9時を過ぎた時刻を差していて。
「いいよ。今から行く気しねぇし、今日はサボる」
「でも……」
「お前も一応、今日は休めよ。また熱がぶり返すぞ」
大あくびの大雅は、他人事のように言って煙草を咥える始末。
「それより、熱下がったんなら何か胃に入れとけよ。昨日、ほとんど食ってねぇんだろ?」
「うーん」
大雅まで休むことにはあまり納得できなかったが、言われて私は空腹を思い出した。
大雅が昨日買ってきた買いもの袋の中には、手をつけていないサンドイッチや何かがある。
悩んだが、腹の虫が鳴った私は、仕方がなしにそれに手を伸ばした。
サンドイッチを食べながら、萌に今日は休むという旨のメールを送った。
そして、改めて、朝から真横にいる大雅を見て思う。
何だか変な感じだな、と。
ただのセフレと化していたはずだったのに、またよくわからなくなった、この関係性。
「何?」
「別に」
「そんなに俺のこと見て、誘ってんの?」
「馬鹿じゃん。っていうか、食事中に下品な発言しないで」
言い合っていたら、