ラストボーイ






シャワーを浴びて、
濡れた髪をタオルで乾かしながら、
あたしは勇志くんにメールをした。






割と早く勇志くんから返事がきて、
消灯時間がきてからホテルの中のプール場で会う事にした。






「礼ちゃんあたしちょっと行って‥‥って寝てるよね。」





音をたてないように、
部屋のドアを開けると薄暗い廊下には非常口の緑のランプがやけに不気味に見えた。






無断で部屋から出たなんてバレたら、
きっと先生に怒られるだけじゃ済まないだろうな‥‥。





急がなきゃっ。




エレベーター‥‥は危ないかも。

あたしと礼ちゃんの部屋は3階、
ホテルの案内板を見るとプールは7階‥‥。



大変だけど行くしかないっ!





あたしは安全な非常階段から7階まで行く事にした。





右膝がズキズキとあたしの足を止めようとした。

5階‥‥6階‥‥‥‥7階っ‥‥!!









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