ラストボーイ
真実
愁ちゃん遅いなぁ‥‥。
荷物取りに行くだけなのに時間かかりすぎ!
もしかして実行委員の事で、
何か問題になったとか‥‥‥‥?!?!
「芽生ちゃん?」
現れたのは勇志くん。
「あっ、や、やっほ。」
今日の事があるから少し気まずい‥‥。
勇志くんは至って普通だけど、怒ってないのかな‥‥。
「どうしたの?独り言言ってたみたいだけど。(笑)」
「えっ?!あ、あの愁ちゃん待ってて‥‥!」
あ‥‥‥‥今愁ちゃんワードはまずかったかも。
あたしってば本当無神経。
「そんな暗い顔しないでよ。愁と話出来たみたいだね。」
え‥‥?
勇志くんは怒りもせず、
満面の笑顔をあたしに向けてそう言った。
「あのっ‥‥!勇志くんっ。あたしねっ!」
あたしの言葉を遮るように、
勇志くんは「うん、分かってる。」と言って廊下の窓に手をついて空を見上げながらこう言った。