ラストボーイ
「わり。今日練習付き合えねぇや。」
一度は入ったバスケ部も退部した。
まぁそれは単に芽生との時間が欲しいからだけど。
その代わり大会や練習で人が欠けた時は、
俺が代わりに出る約束をした。
「あぁ。いいよ。芽生ちゃんのとこ?」
「ん。ちょっと様子だけ聞きに。」
本当は会いたいけど、
きっと今普通に接する事が出来ない俺を見て、
芽生は自分を責めると思ったから。
「そっか。早くまた皆で‥‥ってか3人で遊びてぇな。」
木内がいなくなって俺と勇志と芽生の3人。
もう戻る事は出来ない関係。
「芽生の親父さんの命日近いんだ。」
三日後、芽生の親父さんの命日。
嫌な事はことごとく重なる。
「大丈夫だといいけど。愁もあんま無理すんなよ?」
「俺はへーき。今日はわり。またな!」