ラストボーイ











ほんのちょっと前まで暑かったのに、

もう肌寒い。冬かぁ‥‥。







芽生の家の前に来ると、

俺は無意識に深呼吸をしていた。





インターホンを押したが応答がない。




そっと門を開け、
玄関のドアノブを引いた。






「‥‥戸締まりしてねぇし。」





そうか、おばさんはパートか。

って事は家にいるのは芽生だけ‥‥?






尚更、あぶねぇじゃん。





俺は小声で「お邪魔します」とだけ言い家に入った。


不法侵入になるのかどうなのか一瞬考えたけど、
芽生を1人にしておけねぇし仕方ない。









「‥‥‥‥愁ちゃん‥‥?」





リビングから顔を出したのは芽生だった。




< 239 / 316 >

この作品をシェア

pagetop