ラストボーイ
しばらくすると、
芽生はひょこっと顔を出して俺を見た。
「‥‥愁ちゃん、聞いてもいい?」
「ん。」
「礼ちゃん、学校来てる…?どんな‥‥感じ?」
説明しずらいけど、
芽生もずっと学校を休む訳にはいかないし、
今隠してたっていずれ分かる。
俺は今学校で起きている事を全て話した。
「簡単に言うとイジメ。」
芽生は「そっか。」とだけ言って、
天井を見て何か考えてる様子だった。
「おばさんは?」
「多分パートかな。」
「じゃあ帰ってくるまでいるから、少し寝な」
「あたしは大丈夫だよ。愁ちゃん帰っていいよ?」
「俺が大丈夫じゃない」
そう言うと芽生はおとなしく、
小さく頷いて目を閉じた。