ラストボーイ
「おはよ、お二人さん。」
「勇志くんおはよ!それじゃあたし教室行くね!」
こんな風に笑っていられるのも、
ママやパパ、愁ちゃんに勇志くんに支えられてきたから。
「全員席に着いたかー。急ではあるが、木内は転校する事になった。残念だが今日田舎に帰るそうだ。」
礼ちゃんが転校‥‥。
空いたままの礼ちゃんの席を見て悲しくなった。
「次、移動教室だぞー。時田、ちょっと来なさい。」
「は、はい。」
担任に呼ばれクラスの子達が教室を出る中、
あたしは1人教室に残った。
「これ。木内からお前にだそうだ。」
そう言って渡されたのは真っ白な封筒。
礼ちゃんがあたしに‥‥?
「次移動だからな。遅れるなよ。」