ラストボーイ
「礼ちゃんこっちこっち!」
時間差で礼ちゃんが到着した。
「ごめんごめん、ちょっと遅れたっ」
「まだ練習だから大丈夫っ。付き合ってもらってごめんね?何か一人で応援って寂しくて。」
「なーに言ってんの。友達を応援するのは当たり前でしょ!ほら、いくよ!」
友達。当たり前の様であたしには嬉しい言
葉。
礼ちゃんもすっかり愁ちゃんと仲良くなって、
愁ちゃんは礼ちゃんを呼び捨てするようになった。
「わあ~っ、結構見にきてるね!!」
想像以上に応援しに来てる生徒がいてあたしと礼ちゃんは驚いた。
一番驚いたのは、
そのほとんどが女子って事と、
勇志くん弾幕と愁ちゃん弾幕を掲げた応援団がいたから。
「これほとんど愁くん効果ね。」
愁ちゃんってそんなモテるのっ?!
まぁ確かに顔はイケメンだし、
背は高いしバスケが出来て優しいし・・・
うん。モテて当然かぁ。
「あっ、黄瀬さんだ。」
観客には黄瀬さんもいた。
愁ちゃんの名前を呼んでは写メを撮っている。
中には勇志くんを応援してる子もいた。
「芽生っ!あっち座ろ?よく見えるし!」
わぁ!ここならよく見えるっ♪
愁ちゃんは・・・・・あれ??愁ちゃんどこ?
練習をしている中に愁ちゃんの姿はなかった。
朝早く出たはずなんだけど・・・トイレかな?
「あっ、芽生ちゃんと礼ちゃん来てたんだ?」
話しかけて来たのは黄瀬さん。