ラストボーイ
-愁side-
「ねぇ愁っ!夏休み中に海に行こうよっ」
俺の隣には黄瀬がいる。
いつもいる芽生は今日は用事があるとかで先に帰ってしまった。
「ねぇ愁~っ!海行こう?!」
「いいじゃん、皆で行こうぜ愁。」
「あぁ。」
気分が乗らない。
芽生がいないと、
こんなにもテンション下がんのか、、、
でも冷静に考えて見たら、
海と言えば水着・・・・・芽生の水着姿??
海とか男うじゃうじゃいるじゃん。
俺以外の男が芽生の水着姿見んの?ないない。
却下だな。
でも待てよ・・・・・?
海に行かなかったら、
俺ですら見れないんだよな・・・行こう。
「海行くかぁ。」
俺ってすげぇ単純。
水着姿はまぁ俺も男だから見たいけど、
芽生の喜ぶ顔が見れたら俺は満足。
「じゃああたし芽生と水着買いに行かなきゃ~」
「木内。買いに行くなら、あまり露出度のないやつ選ばせてくれない?」
「心配しすぎでしょっ!ビキニじゃないと」
び、ビキニだと?!
「無理。何かあっても困る」
「愁くんって本当心配症ってか過保護っていうか」
俺一人ならいいけど、
海なんかナンパはあるし、
それに芽生みたいな可愛いのがいてみ?
無理。見せたくないし。
「あたしもビキニで行くーっ!」
俺の腕から離れない黄瀬。
さりげなく俺の腕を胸に当ててるけど、
悪いけどなんとも思わない。
悪い子ではないんだろうけど、
俺がドキドキすんのもやっぱり芽生以外ありえない。