ラストボーイ
「・・・・・んっ」
頭が重い。
寝汗をかいたのか体がベタベタして気持ちが悪い。
・・・・・あたしどうしたんだっけ?
皆で海に行って・・・・・・・・ん?
「愁ちゃん・・・・・。」
あたしは愁ちゃんのベッドで寝てて、
あたしの手を握る愁ちゃんの大きな手。
愁ちゃんずっとついててくれたの?
愁ちゃんは静かに寝息をたてて寝ていた。
ありがとね愁ちゃん。
きっと遅くまで起きててくれたんだよね。
あたしは起こさない様に、
そっと愁ちゃんの手をどかそうとした。
「・・・・・芽生?」
「あ。ごめん起こしちゃった・・・?」
愁ちゃんは眠たい目をこすりながら、
両手をあげて伸びをした。
まだ寝てていいのに・・・。
「具合はどう?」
「うん、頭が少し痛いだけ。それより愁ちゃん寝てないんでしょ・・・・?」
「寝た寝た、てか寝てたっしょ?」
確かに寝てたけど・・・・
「俺の事はいいから。下行こうぜ、母さんも親父も心配してたし、おばさんにも連絡入れた方がいいだろ。」
そうだ。ママもきっと心配してる。
早く安心させてあげないと。