お面妖狐
私が走ってきた方向から、何人もいる鬼。
見つかってたか。
【ははっ。こんなにはやく目が覚めるなんて、驚いたぜ。狐】
『ふんっ。甘くみられたら困るね。
鬼』
手に持っているのは普通の刀。
これじゃあ、こいつらは殺せないか…。
ま、あの姿になるかな。
総司は斬ったのに倒れない私に驚いている様子。
暗いからわからないかな。
総司の横を通りすぎ、
鬼のすこし離れたところに立つ。
ブワッ
『ごめんね。今、普通の刀にか持ってないからお前ら殺せないや』
【ははっ。そう言えば、持ってなかったもんなぁ?
狐、いや、白夜さんがどこかで落としたみたいで】
私からは強い風。
膝下まで伸びた髪は金髪に変わり、耳が頭にはえ、尻尾が9本ときちんとはえ、
赤い目がギラリと輝く。