お面妖狐



刀を鞘から抜き取り、鞘を腰にさす。





『さ、かかってきな。
何年もたったみたいだから、
体が早くてめぇらを斬りたいって
ウズウズしてるんだよ』


【っ!!い、いけぇ!!!】





お面を横にずらし、刀を構える。





ザクッ ザシュッ シュッ キンッ





次々と倒れていく鬼。


この人数で一人の私に勝てないなんて、下級すぎだよ。





『ほらほら、もうあんなにいたのにあんただけ』


【ぅっ…!!】





鬼は一歩下がり、逃げていった。



あーあ。逃げちゃった…。


弱虫だねぇ。





「へ、平助君?!!」





平助??

< 108 / 207 >

この作品をシェア

pagetop