お面妖狐



昨日も、私を庇って銃で撃たれた。


一瞬で傷は治るとわかってるけど、苦しい。
痛みは必ずある。

私はもう慣れたけど。




村に戻っても大丈夫かな…?

もう、いないよね。




随分遠くに来てると思うけど、
私は村に向かって走った。






***






『はぁ…はぁ…』



【やっぱりいねぇって】


【見た限りみあたらねぇよな】


【本当にいんのかよ。狐】






…いた。なんで?

1日たってるのに。


…殺そう。






ジャリッ






【っ!だれだ!!】


【…狐のお面?】


【新撰組が必死に探してるやつは狐のお面つけてるって影で盗み聞きしたぜ?
こいつじゃねぇのか?】






長州確定。






『ねぇ。斬ってもいい?』



【なっ!!!】


【構えろ!!!】


【敵か!】






構えてるってことは、
斬ってもいいって事だよね?

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