お面妖狐
私も刀を抜き、三人の長州に向ける。
【殺れぇ!!!!】
『そう簡単には殺せない』
ザシュッ
ザクッ
ザクッ
『人間。弱い。つまらないの』
シュッ
キィンッ
後ろから襲うのか。
後ろから気配がしてたけど、新撰組か?
前を向きながら後ろの
誰かの刀を刀で受け止める。
振り返ると、浅葱色の羽織を着た男だった。
こいつは…。
あの総司?って人と一緒にいたチビだ。
『チビだ』
「てめぇ!喧嘩売ってんのか?!!」
そっちが売ってるんじゃん。
て言うか、ここまでわざわざ来て
どれだけ私を殺したいの?
『なにかよう?』
ギギッと刀と刀が擦れ合う
嫌な音を鳴らし、男の刀を私の刀で
振り払い木の上に乗る。