お面妖狐
「白夜さん。はじめてあった日、白夜さんにはなにがあったんですか?」
『……』
私は黙る。
母様と父様を思い出したから。
みんなを、思い出したから。
「あっ!言いたくないならいいですよ?
死んでも聞きたい!ってわけでもないので」
『…すいません。それは、話せません』
「…そうですか。人にも話したくない事情はありますからね」
人じゃないけどね。
「さ。今日はもう寝ましょう!
白夜さんそのままでお願いします」
『えぇ?!!!…はい…』
まぁ、元々の姿の方が楽だからいいけど。
…落ち着かない。
なんか、ソワソワする。
「そうしたんですか?尻尾がくすぐったいです」
『え?!あ、すいません。
なんというか、落ち着かなくて…』