お面妖狐
「いいですよ?」
『…うん…』
総司の腕をとり、手首より少し上を少しきった。
腕からたれる血をビンの中にいれ、
ゆっくり左右に小さくふる。
「白夜」
『うん』
まずは、母様。
母様の口の中に、私の血と総司の血を混ぜた血を半分いれ、
父様に最後の1滴まで口に注いだ。
だんだんと体温が暖かくなってきた。
「美夜様!白夜様!」
「あぁ」
『うん』
よかった…。
『総司。ありがとう』
「はい、よかったです」
なんか、巻き込んじゃったな…。
会うのはあれで最後だと思ったのにね。
少しすると、母様と父様が目を開けた。