お面妖狐
そんなことできるのは、私と兄様だけ。
シュッ
『もう、関わらないで』
木から飛び降りて、草むらの中を歩く。
グイッ
「来いって!」
『…斬るよ』
「斬ったら斬り返す」
『…無理だろうけど』
村にこいつと行けば、平気なのかな??
試してみるか。
***
ガヤガヤ
『…ここが、町…?』
「なんだ?来たことないのか?」
当たり前。今まで森で暮らしてたんだから。
『あれは、なに?』
「あぁ、甘味だ。そうだ。総司に買ってくか。ついでにに奢ってやるよ!」