お面妖狐


そんなことできるのは、私と兄様だけ。






シュッ






『もう、関わらないで』






木から飛び降りて、草むらの中を歩く。






グイッ






「来いって!」


『…斬るよ』


「斬ったら斬り返す」


『…無理だろうけど』






村にこいつと行けば、平気なのかな??


試してみるか。





***



ガヤガヤ






『…ここが、町…?』


「なんだ?来たことないのか?」





当たり前。今まで森で暮らしてたんだから。






『あれは、なに?』


「あぁ、甘味だ。そうだ。総司に買ってくか。ついでにに奢ってやるよ!」

< 17 / 207 >

この作品をシェア

pagetop