お面妖狐
命の恩人
頭が痛い。
グワングワンする。
『うっ…』
なんか、長いこと寝てた気がするな。
死んだかと思った。
なんで生きてるんだろう。
自分を見ると、全身が包帯だらけ。
これはミイラだね。
自分がこれだけ大げさな怪我したのかとすぐにわかった。
起き上がりたいけど痛くて無理。
それに、頭も痛い、気持ち悪い。
スー
「やっと起きました?」
寝てるから見えない。けど、襖を開けて入ってきたのは総司だった。
ということは、ここは新撰組の屯所か…。
そういえばみんなの屯所があそこから近かったな。
「1週間寝てたんですよ?
身体は大丈夫ですか?」
『ありがとうございました。
私、帰ります』