お面妖狐
なぜか帰ろうとする私。
「…白夜…さん?」
『え…?』
総司が、私の名前を呼んだ…?
「白夜さんですよね?そう、ですよね…?」
しっかりと私を見て、聞いてきた。
記憶が、戻ったってこと?
血を飲んだから?
「って、なんですかぁぁぁ!!!!!
え?え?き、狐っ?!!!」
狐の姿になった自分を見て尻尾を追いかけるようにグルグル回って焦っている狐の総司。
『お、おおおおおお落ち着いて!!!
は、話すら!!!
覚えてないなら話すから!!!!』
「…はい…」
本当に覚えてないのかな…?
『えっと…、総司は3年たった私の血を飲んでしまって…。
血をビンの中にそのまま放置しとくと何か異変があるみたいで、ですね…。
それで、総司が狐に…』
「僕が飲んだなら自業自得ですね♪」