お面妖狐
回復した村
『兄様!!』
「白夜、お帰り」
『ただいま!』
私よりも大きい兄様に飛び付いた。
「大丈夫?身体の怪我は」
『背中はまだ痛いけど、ほかは大丈夫だと思うよ』
「そっか。背中気を付けてね」
『うん』
兄様は私の頭をポンポンッと優しく撫でると、狐姿の総司を見た。
兄様も私も狐の姿なんだけどね。
「沖田総司だよね?」
「はい」
「異変が起こるとは聞いていたが、まさか九尾になるなんてねぇ…」
私もびっくりしたよ。
人間がまさか妖怪になるなんてあり得ないと思ってたから。
「聞くけど、これからどうするき?」
「これから、ですか?」
「そうだ。君は妖怪になった。
妖怪になった君はこれからどうするき?」