お面妖狐
名字は、藤堂と沖田ね。
「ごちそうさまでっした~」
「相変わらずはえぇな…」
「美味しいですもん♪」
確かにはやい。
さっきまで20本ぐらいあった団子がもう総司の胃の中だ。
【で、化け物の行方は?】
【それが全然で…。
ですが、一匹、狐のお面をつけたオス妖狐ならいましたぜ?逃がしちまったけど…】
『!!!』
オス狐?
兄様…?
『…おい』
【っんだよ。…き、狐!!!】
【ち、チャンスだ!!!】
チッ。バカな人間。
「ちょっ!!」
「なに喧嘩売ってんだよ!!」
二人の男の刀を鞘ごと抜き取り、総司と平助に投げて渡す。
『それ持っとけ』
二人の長州の首根っこを掴み、引きずって人目のつかないところで離した。