お面妖狐
たった一人の兄様
燃えて黒い灰だけになった村を走ってぬけ、西の方角に走った。
もしかしたら、奴らに見つかってもっと遠くに逃げたのかも…。
キィンッ
刀の音?!
もしかしたら、もしかしたらだけど、兄様かもしれない。
あの刀は2本あるから。
草むらに隠れながら音のした方向に行き、のぞく。
【くそっ!!!この化け物!!!】
【おとなしく俺達についてこい!!!】
「…」
そこには、私とおんなじ格好をしていて、狐のお面で顔を隠していて、茶髪の男の人の姿と、
長州の人5人。
兄様!!
ガシッ
【おい!メス妖狐が隠れてたぜ!!
やっぱり一緒にいたんだ!!】
…やば。
兄様は、お面をつけててもわかる。驚いている。