お面妖狐
「俺は、美夜(みや)。白夜の兄だ」
「「白夜(さん)の兄?!!!!」」
だからおんなじ格好なのか…。と、平助は小さく呟いた。
『あの、刀…』
「あ。あぁ、ほい」
『ありがとう』
この様子だと、妖狐の姿は見られてないみたい。よかった。
「白夜は家族何人いるんだ?」
『…家族?』
何人だろ…。
生きているのか、もういないのか、わからない。
「一応、俺合わせて4人だよ」
驚いて兄様を見る。
兄様の心を読み取る。
ーー母様と父様は長州に捕まった。
妖怪を作るために、生かされてるだろうから。
必ず生きてる。ーー
母様と父様が…長州に捕まった…?