お面妖狐
『総司。平助。逃げて』
「逃げてって俺たちも戦える」
『馬鹿なの?逃げろって言ってんの。
どんなに戦えても、どんなに強くてもこいつらは君達じゃ一生無理』
妖怪は普通の刀では傷はつくけどすぐに治り、意味がない。
「一生ってなんだよ!!
やってみねぇとわからねぇだろ!!」
『ならやってみれば?できないってわかるから』
二人は刀を構える。
無理なのに。
初めてだからかな?
こいつらと会うのは。
だから知らないんだ。
…こいつらは、誰の血で作ったんだ?
母様?父様?それとも、違う妖怪?
ザクッ キンッ ザシュッ
こいつらは長州か?長州で実験してるのか?
「っ!!!なんだよこいつら!!!」
「斬っても斬っても
斬りかかってきますよ?!」
ほら。無理じゃん。
『だから、無理って言ったでしょ。
斬っても斬っても無駄だよ。その刀じゃね』