お面妖狐





あのときの私見たいに一馬から強い風がふき、一馬の姿が変わる。
そして、みんなの頭の高さとおんなじ高さになるように右手を前にだし、左から右にスッと
スライドさせた。



すると、いきなりみんなが頭を押さえて苦しみだした。



一馬は目を閉じて集中しているみたい。


今、みんなの記憶を操作してるんだ。



一馬が目を開けて、次は右から左に手をスライドさせて、人間の姿に化けた。





「終わりました」


『うん。ありがとう。ごめんね』


「いいえ。これも、俺達のためでもあるんですから」





みんなは床に寝転んでる。


最初に目を覚ましたのは、総司。





「…」





総司は起き上がった瞬間に目を見開いた。





「これは、どういう…?」


『どう?気分は』


「…どうって…。頭が痛かったです」





それはそうだよね。

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