Is you is or is you ain't my baby?
その日の夜。

駅前の時計が7時を差す前に、小梅はいちごを駅まで送った。

「じゃ、気をつけて家へ帰るんだよ」

「うん、わかってる。

小梅ちゃんもあんまり遅くならないようにね」

いちごは手を振ると、改札口の方へと向かって行った。

彼女の後ろ姿を見送ると、小梅は京極がくるのを待った。

「えーっと…」

カバンからスマートフォンを取り出すと、最近ダウンロードしたパズルゲームで京極がくるまでの時間を待つことにした。

しばらくパズルゲームを楽しんでいると、京極がこちらに向かってくる姿が見えてきた。

小梅はスマートフォンから顔をあげた。
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