Is you is or is you ain't my baby?
「おや?」

京極の隣に女の子がいた。

年齢は彼と同い年か1つ年下と言うところだろう。

前髪をポンパドールにした彼女は京極に向かって手を振ると、改札口の方へと向かって行った。

その様子を見ていたら、
「あっ、どうも」

京極が会釈をしてきた。

「ああ、こちらこそ」

小梅は会釈を返した。

「先ほどの方は…」

そう聞いてきた小梅に、
「ああ、見てたんですか?

会社の同僚です」

京極は答えた。

「ああ、そうだったんだ」

そう返事をした小梅に、
「彼女、結婚していますよ」

京極がそう言ったので、小梅は首を傾げた。
< 112 / 315 >

この作品をシェア

pagetop