Is you is or is you ain't my baby?
「そう言ってくれるだけでもありがたい」

藤本は笑いながら言った。

「じゃ、1杯やることにしましょう。

俺、生ビールで」

「おいおい、どうして京やんが仕切るんだよ。

僕も一緒ので」

「はいはい」

藤本はカウンターのうえにグラスを3つ並べると、それにビールを注いだ。

注ぎ終わったグラスを手に持つと、
「それじゃ、カンパーイ!」

カチンとグラスをあわせた。

ビールを飲むと、
「はあ、美味い!」

京極は満足そうに息を吐いた。

「ありあわせで申し訳ないけど…」

藤本はカウンターのうえに料理を並べた。

焼きカマンベールチーズとピンチョス、ムール貝の白ワイン蒸し、スペアリブである。
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