Is you is or is you ain't my baby?
――今日は、帰りたくないです…

そう言った英恵の、切ない顔に断る理由が見当たらなかった。

「えーっと、新品のがあったはず…」

クローゼットから新品のバスタオルとスウェットを取り出すと、バスルームの方へと持って行った。

よく姉や女友達が家に泊まりにくることがあるので、彼女たちのために新品のものを用意しているのだ。

「バスタオルとスウェット、ここに置いておくからな」

バスルームにいる英恵に声をかけたら、
「はい、わかりました」

中から返事が聞こえた。

リビングに戻ると、ソファーのうえに腰を下ろした。

「今日はソファーで寝るとするか」

うーんと伸びをすると、ソファーのうえで横になった。
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