Is you is or is you ain't my baby?
「わたしもアッキーの仲間ですよ」
と、英恵。

「私もだよ」
と、小梅。

「当たり前だろ」
と、藤本。

「アッキーは1人じゃないよ」
と、京極。

笑顔で自分のことを見つめている彼らに、櫻子の目からまた涙がこぼれ落ちた。

「――あたし、この提案に参加してよかったです」

櫻子は泣きながら、だけど笑いながら言った。

最初の頃は彼らの空気に乗せられるがまま、半ば強制的に参加させられた提案だった。

誰とも仲良くしたいと考えていなかった。

それが半年経った今はどうだろう?

自分でも知らない間に、仲間ができていた。

中学の時に裏切られて以来、もう2度とないと思っていた友達ができていた。

この提案に参加してよかったと、櫻子は心の底から思った。
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