Is you is or is you ain't my baby？

櫻子は微笑むと、
「正直なことを言うと、半年前は嫌で仕方がなかったんです。

そもそも、提案に参加する気なんてありませんでした。

この場の空気に呑まれたから仕方がなくって言う感じで参加したんです。

でも半年経った今は、参加してよかったなって思います。

彼らに出会えたから、今のあたしがあるんだと思っています。

仲間は仕事関係の人――特に自分に利益がある人間――だけで充分だと思っていました。

だけど提案に参加したことがきっかけで、その考えはくつがえされました。

仲間と言うものはお金とか利益じゃなくて…あたしの全てを受け入れて、悪いことは悪いと注意して、時には躰を張って止めに行くことが本当の仲間だって思いました」

そこまで言った櫻子の目が潤んでいることに気づいた。