Is you is or is you ain't my baby？

京極竹司×鷹司英恵

振り返ると、自分の人生は全て両親が敷いたレールのうえを歩かされてきた。

母親が卒業生だったからと言う理由で幼稚園から付属の学校に入学して、大学までの学生生活を過ごした。

大学を卒業したら冠婚葬祭業の『タカツカサ』に入社させられた。

最初の３年は総務部で社会勉強も兼ねて働いて、４年目からは常務としての役職をもらって勤めている。

そして去年から専務に昇進して、社長である父親と自分の跡を継いで常務になった弟・鷹司国光（ﾀｶﾂｶｻｸﾆﾐﾂ）と一緒に会社を経営していると言う日々だ。

（もし自分で決めた道を歩いていたら、わたしはどんな人になっていたのかしら――？）

そんな気持ちから、英恵は半年間かけて行われる提案に参加したのだった。