イジワル同期とルームシェア!?
「まあ、そういうことなのね。ごめんなさいね、急に訪ねてきて。また会社に戻ってみるわ。お邪魔しました」


毬絵さんは私の無茶な言い訳をさらっと受け入れ、頭を下げた。

私も頭を下げ返す。

毬絵さんの美麗な姿がドアの向こうに消え、去っていく足音が遠くなり……。


私はため息をつきながら、玄関にへたり込んだ。


あああ、今の一瞬の事件はなんだったんだろう?

総務部の才媛、我が社の後継者、そして元カレのお姉さんである毬絵さんが、どーしてどーしてどーして元希の家にお越しになっちゃったわけ?

『元希』って、名前で呼んでたし。

付き合ってるとか?

いやいや、だって毬絵さんには婚約者がいるんだよ?
広報企画の安島部長だよ?我が社期待のエリートだよ。

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