イジワル同期とルームシェア!?
「引越しの必要なし。こんなもん消してよし。……俺と毬絵さんの関係、知りたい?」


元希がなんだかいたずらっ子の表情をしているのがムカつく。まるで、私の弱みでも握ったかのようだ。

私は頷くことも拒否することもできない。ぼそっと呟いた。


「どうでもいいけど、人に迷惑をかけてるなら嫌だと思っただけ」


元希にはそれで充分な答えだったようだ。
ニコッと笑って口を開く。


「俺と関係が深いのは弟の大士朗の方。俺と大士朗は中学から大学まで同じ学校なんだよ。学年はあっちが上だけど」


「え?そうなの?」


初耳だ。それに、大士朗が出た大学って私大としては国内最高学府じゃなかったっけ?


「中高は二個上、大学はあいつが留年二回してっから同学年。知らなかった?あいつ、ここの入社も俺たちより半年早いだけなんだ。ほぼ同期だぞ」


「えええ!?」


結構衝撃の事実なんですけど。
私、ずっと二年先輩だと思ってたよ。
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