イジワル同期とルームシェア!?
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15分後、濡れ髪のままムスッとした顔でリビングに戻ってきた私を、ソファから元希がじろりと見た。
私にお湯をかけられた元希は同じく濡れ髪で、さっきまで着ていたスーツのスラックスがカーテンレールにハンガーで干されてある。
「女子のバスタイム乱入……最低」
「俺は、具合悪いっつうアヤが倒れたと思って行ったんだろ。覗きじゃねぇよ」
「それはわかるけど、無神経すぎる」
まずはノックとかさ、「大丈夫か?」って声かけるとかさ。
あるでしょーよ、色々!
ソファにふんぞり返っている元希。ソファに歩みより、睨んで見下ろす私。
嫌な沈黙が流れる。
もういいや。最初から今日は話したくないと思ってたし、もう事故で割り切っちゃえ。
私がぷいと顔をそらし、元希から離れようとした時だ。
元希の右手が私の右手をがっちりとつかんだ。